2009,12,10, Thursday
しばらく前から学校の方で映画会の企画をしてて
きのうやっとそれが実現し、特別上映会をしました 「葦牙(あしかび)」 盛岡の児童養護施設で生活しているこども達のドキュメンタリー こども達の多くは父母による虐待の犠牲者で 心に大きな傷を負いながら、それでも今を生きてる・・・ こども達は明るくて そんな過去を背負ってると思えないほど前向きで 人生いやになってしまってもいいよと思うくらいな経験をしてるのに 希望を失ってなくて 虐待した親をうらんでそんな奴は自分の人生から追い出してしまえばいいのに やっぱりお母さんが好きだと語る・・・ やっぱり、若いことっていいな心が柔らかいな、と なんか方向違いな事を考えてしまった。 私なんかもうすっかり年をとってしまったので そんな事を自分にした人はこれから先絶対に許さないし 人生の中から閉め出してしまうだろう でも、彼らは、私から見ると危なっかしいくらいに前向きに また人を信じようとしてる 映画の中でこども達が 「約束してね」 「家族が好き」 「信じられる人がいます」 と言うたびに、私は もうやめたらいいのに、そんな人たち心から追い出してしまったらいいのに、また傷つくよ、と思ってました。 信じたら、救われる事があるのかな わからないです でも、そうやって心って再生していくのかな。 くりかえし信じれる事で心がタフになるのかな。 だったらいいんだけどな・・・ そして なんの罪もないのに、どうしてこんなにつらい思いをしてる子たちがいるんだろう とムラムラと腹が立って来てしまい なんかまた感情がどわ〜っとなりそうで いけないいけない!と 暗い会場のなかでひとりで、感情のジェットコースターをやっておりました。 その後 校区の中にある児童養護施設の先生にお話もしていただき なんかよい鑑賞会になったね、と自画自賛しきり 七藝はほんとにご近所さんの映画館なので これからも長いおつきあいしてほしいな〜と 片思いしております きのういただいたオレンジリボンです |
2009,12,02, Wednesday
久々にあゆみちゃんと映画の日
今回は私趣味が多分に入ったチョイスで「脳内ニューヨーク」です。 去年の映画祭で軒並み上映されて話題になってましたが ううう~~~んんん… 面白いんだけど、楽しくもあるんだけど、 正直しつこい、と言うのが感想。 2時間の上映中、私は3回ほど意識を失いました(笑) フィリップ・シーモア・ホフマンがそこそこ成功してるけど悲惨な人生をおくっている劇作家を演じてます 彼がマッカーサー・フェロー賞(天才賞?あまりよくわからなかった)を受賞して その賞金を使って一生かけた作品を作っていく NYのSOHOの真ん中にある汚い倉庫の中に、もう一つNYを作って その中に自分の人生を詰め込んでいくんですが… 自分の人生だから、自分役の人がいて、それを見てる自分が居て 奥さん役の人がいて、女優である奥さんが奥さんの役を演じていて… んんんんん〜〜〜〜〜とんでもなくややこしい ちょっとパズルみたいでそういう面白さもなくはないし 彼が自分役の人とかわす会話なんかすごく示唆に富んでるし 倉庫の中につくられたNYの景色もすごくアートだし 娘が死んだ時に彼女の腕のタトゥーから色あせた花びらがひらりと落ちる映像なんか 虚と実のはざかいがすごく美しくて、ドキっとしたりするんですが いかんせん、し・つ・こ・い 酔ったおっさんの思いつきをえんえん聞かされてるウンザリ感がなんともつらかった 「マルコヴィッチの穴」も「エターナルサンシャイン」も好きな映画なので ちょっと残念だったなぁ… チャーリー・カウフマンさん、思いっきりやりすぎちゃったのかな〜〜〜
| <Movies>::review |
09:57 PM |
comments (0) |
trackback (x) |
|
2009,09,06, Sunday
少し時間が経ってしまった。
今月の映画の日はこの「南極料理人」 このごろ、こんなほんわか映画が流行中なのかしら? でも、今回はそこも目当ての あえてのほんわか、あえての平和、あえてのしあわせ感、でしたので 私的にはおなかいっぱいに大満足です。 南極のドームふじ基地で越冬含む1年強を一緒に過ごす8人のおっさん達のおはなし 極地の越冬ですから、かなりな過酷さで、 本当は相当な危機感もあるんでしょうけど、 ここ泣き所!ここ感動所!ここ笑いどころ!みたいな メリハリ感まったくなく おっさん達がおっさんギャグをいいながら(しながら) 淡々つか、だらだらつか、毎日を過ごしていきます。 それを見てる私も そうやね、それでも日々は過ぎていくのよ〜、などと 変なところにリアルを感じたりしていました。 ふふ〜ん実は私この映画好きです〜〜〜 ちゃんと仕事する人たちと みんながちゃんと気を使い合いながら よい感じで作った映画、と言う雰囲気が伝わって来る。 監督さんはお若い(32歳でしたっけ?)ようですが よくこのうるさそうなおっさん8人にわがまま言わせず撮ったね。 などと、玄人のような事を書いてしまったけど、 本当に、プロの俳優さん達の演りすぎなさ加減が気持ちいい作品でした。 好きなシーンは、、、 ところどころで出て来る 食事シーンの西村さん(堺さん)の顔のアップです お料理を出した後で、みんなが食べてるのを見ながら 本当に幸せそうな顔をする西村さんがすごくよかった なんにでもマヨネーズかけちゃう人とか すべてのおかずをごはんにのせて食べちゃう人とか 伊勢エビを何が何でも海老フライにしろとか きっと料理人として言いたい事はたくさんあるのだろうけど でも、みんなが食べてるのを穏やかに幸せそうに眺めている西村さんが 毎日、毎日おいしいご飯をつくることが 極限の地で限界な精神状態でもなんとか仕事をやり抜けるみんなの力になってるのだな、 と、主婦としては原点に戻る気もしてたのでした。
| <Movies>::review |
09:06 PM |
comments (x) |
trackback (x) |
|
2008,10,31, Friday
Movieじゃなくドラマの方です、しかもオンエアされて1年以上経ってるし、その上WOWOWだからほとんどの人はみれないけどね〜。
でも心動いたので書いておきます。 原作が石田衣良さんです。 直木賞作品なのですね、知らなかった。 なので、心持ちが近しい感じは当然ですが、 私が今回特に肩入れしてしまったのは、うちの息子が今まさに14歳だからなのかも知れません 14歳の少年達4人の一夏の物語です。 そして 私が息子に感じてる違和感 なんかちゃう、なんかユルい、そんなイラつく感じ。。。 それと同じものをオープニングで感じてしまったのでした。 多分、自分が14歳当時ならフンっと鼻にもかけずに見なかっただろう作品です。 自分の14歳とは少し違う14歳、 私は女の子だったし、彼は男の子なわけで、 しかも私は相当にひねくれた女の子であり、彼はまっすぐがモットーの男の子であり、、、 でも、なにかな〜、この気持ちが動く感じって、、、 こいつら4人って トゲトゲして、イライラして、なにに向かっても反発していた自分の若い頃とは違う すっごい大人な14歳達、 なにか困ったことが起きたとき、 誰彼かまわず反抗して、当たり散らすんじゃなく 出会った人でも物事でも精一杯受け止めようとする14歳達、 物事をちゃんと解決しようとする14歳達、 なんやろ?こいつら? 今の私よりよっぽど大人だ フンや!ふんっ! とか思いながら、気がついたら どんどん物語に引き込まれてしまいました。 原作のお話が短編集なのだそうで ドラマの中にもいくつかのエピソードがでてくるのですが 事態に直面した時の彼らの問題の解決方法のそれぞれが間違いなく正しく、なんとも美しい。 早老症という病におかされているナオトに贈られるすごい(爆!)誕生日プレゼントしかり 父殺しの罪をきせられそうなダイに必死で気持ちをつたえようとする手紙しかり 私が一番好きなのは、ドラマの中でもラストシーンに据えられていましたが 拒食症で登校拒否の女の子の久しぶりの登校に、 4人がまるで4銃士のごとく周囲を守って登校するシーンでした。 不良でもなく、 イラついてもなく、 普通の、ごく普通のこいつらが 向かって来る出来事、 向かい風、 に、身体を張っていきやがるのが、 今の私にとってはなんとも切ない光景に写ってしまいました。 もしかしたら 今って、私の頃とは違って 14歳ってこうやってみんなサバイヴしているのだろうな。 ただただ反抗してれば自己表現になっていた昔と違って 大人にならなきゃ、やっていけない時代なのだろうな。 そして ただぼんやりと世界平和を願っていた私と違って 切実に周囲の人たちの幸せを願っているのが 彼らのリアルなのだろうな。 と 今が昔と違って14歳が生きていくのに特に困難だとは思わないけど ガンバレ息子! と久々に息子と話をしてみたくなったのでした。
| <Movies>::review |
07:58 PM |
comments (x) |
trackback (x) |
|
2008,09,10, Wednesday
今月の映画の日はこれ!とずーっと決めていました。
1日によし!と、あゆみちゃんと見に行き、ちょっと消化不良をおこしたので (あーもう!脳みそがおこちゃまになってる〜大人の映画がみれないわ!) と、今日ふたたびブルク7へ。。。 で、で、で、あのね 軽々しく言うもんじゃないですが、、、傑作ですよ傑作!!!!! 劇場でお金はらってみなさい!と、江頭2:50が劇押ししておりましたが ほんとうだよ! 見ないと損するぞ、これ。 本物の大人のヒーロー映画だぞ! (なんか誤解を招きそうな表現だな) ヒース・レジャーの怪演・快演はもちろんで それなしにこの作品は成り立ちませんが それ以上に、というかそれを支えるものとして 内容の骨太さと複雑さと大人さと あと、手抜きなしのアクションが・・・ もう全部が一定基準の遥か上をいってます。 普通の映画が文庫本1冊だとすると この作品はハードカバーの3冊組、みたいな。 そして、だからこそ ヒース=ジョーカーのすごみが際立っています。 中身も濃いわ〜 2時間30分、ぎっしりぎっちり、と言う感じ。 長いと感じる間もなく、つか 終わるんかこれ?でも終わらないでほしい〜。 と思いながら見てました。 なんかね、このごろ色々考えることともリンクしていたりして (普遍的な物語だからでしょうが) 言葉にするの、難しいけど、やってみる え〜と 全体の幸せを考えること・・・ 顔も知らない人を含めての街の大多数の人々の幸せを考えること・・・が 自分と、限られた周囲の人々を幸せにすることと相反したとき どうするか? 自分が死んで人々が救える、と言うような簡単なヒーローの構図ではなく 手柄は誰かに譲っても、他人の幸せを守ろうと思う? 青臭いといわれてもいいから 私たちはそんなことを考えてみないといけないんじゃないかな? と、強く思わされました。 ビジネスを盾にすれば、人の健康や命さえ奪うことが悪じゃなくなる今だから・・・ で、お気に入りのシーン ヒース=ジョーカーが札束の山を滑り降りて火をつけるシーン なんのCGもなく、さほどのアクションでもないのに 文句なく、鳥肌ものでした! それからシーン、じゃないけど、バットマンがだんだんアンチヒーローになっていくときに 真実を知っている人が数少ないけれど居て その人の選び方がセンスあるのですよ〜 希望がある、っていうか、ね。 アメリカではR12が付いたらしいですが そこは監督は残念だったろうな、と思いました。 子供にこそ見せて考えてもらいたいメッセージもあったんじゃないかな? 見終わって、 「この後の作品がみたいんじゃないかぁ!あたしは!」と叫びました。 この作品を経た、ヒースが本当に見たかった。 ヒースはこの作品で伝説になったけれど、そんなの欲しくなかった・・・ 今度は素顔で成長をゆっくり堪能させて欲しかった・・・ はぁ、まだ立ち直っておりませぬ。。。私。 続きに写真↓ 続き▽
| <Movies>::review |
10:37 AM |
comments (x) |
trackback (x) |
|