2007,12,15, Saturday
黒沢作品については、
好きな物もあるのですが、おそれおおくて、私などが語ってもしかたないので。 おいとくとして これは遺作ではありますが、いわゆるKUROSAWAじゃないのかな? と思うので。すこしだけ。。。 結婚してからの公開だったので たぶん独身のときだったら全然違う見方をしているんだろうな。 もしかしたら、好きじゃなかったかもしれません。 あまりに良くでき過ぎててきらいだったかも。 でも、今みてみると この夫婦実はそれほど良い嫁でも、良い夫でもなくて むしろ世間によくありがちな、奥さん主導のかわいい夫婦ですよね。 二人で旅をするシーンも 奥さんの方がすたすた先を歩いていって、旦那様は後ろからゆうゆうと歩いていくし。 でもお互いに きちんと背筋をのばして向き合っているところは 本当に気持がいいし、こうありたいな、と思います。 なんでもかんでもぶちまけて いやなことも、うれしいことも お互いの中でごちゃごちゃになってしまうんじゃなく 夫として、妻としてこうありたいという フィルターをきちんと通して相手と向き合いたい。 夫婦であるからこそ お互いの建て前を守らないと一緒に暮らしていくのむずかしいですよね そこが恋人同士の時と違ってくるところだと思ってるんですが。。。 原作は山本周五郎ですね 原作の読後感がまんまこの映画の鑑賞感でもあります 雨あがる、ってとてもすてきな題名です。 三船敏郎の、息子さんの三船史朗さんが バカ殿(失礼)の役ででています 決してお芝居はうまくないのに 本当に憎めなくて、一生懸命で、何ごとにも手を抜かないお殿さまの役がぴったり! どのシーンも好きですが ラストちかくの峠の途中で、だんな様が薮のなかで素振りをしたあと 「未練は切って捨てました」 というところが好きです ああ、こんなだんな様だからこの人はついていっているんだな、って。 |
2007,12,11, Tuesday
若い頃、好きな女優さんは?っていうと
ジョデイ・フォスター&ミア・ファーロー&ナスターシャ・キンスキーでした。 なんの、関連もない三人ですね。 でも、それぞれすごくすてきな女優さんです なかでも、この人になりたい!くらい好きだったのは実はジョデイ・フォスター。 たぶん、同い年じゃないかしら? 私生活ではいろいろいわれてますが 女優さんとして私は好きです 背も低いし、すごい美人でもなく、スタイルも悪いのに この人ほど”すぺしゃる”な人物をやらせてうまい人はいないんじゃないでしょうか? この作品のなかでもやっぱりみんなにとって”特別なひと”を演じています。 自由奔放で、すきなことをやってるけど、人の気持ちをとことん汲める人 はた迷惑なこともしでかすけれど、ずうーっと見ていたい人 肩を抱いてほしい時にすっと横に来て、なにもいわずに肩を抱いてくれる人 男でも女でも、こんなかっこいい人、クラスにひとりくらいいませんでした? そして、なぜかそんな人に限って不幸せになっていくんです。 それでも、ケィティになりたかったなあ。。。あの頃。 私にとって、一番”切ない映画”は?といわれれば、まちがいなくこれです。 自分の経験と重なってるところが多いっていうのもありますし 見た時期が多感な頃だったというのもあるし。 君がいた夏、っていうのは父を亡くした夏、なんですよね (私は未だに父を亡くした夏のことは思い出せないけれど。。。) 時々、世の中で自分がひとりぼっちかもしれない、って思ってしまう時 だれかが、遠くで、自分のことをがんばれ!って思ってくれてるってわかったら それって、ほんとうに勇気づけられることですよね 私も何人かいる大好きな人達のこと 遠くからでもいいから、何も実際にはできなくてもいいから がんばれー!って言い続けたい 主人公は ケィティの遺灰をどうして葬ろうかと悩んで試行錯誤するうちに ケィティの気持ちにこころをよせて自分が一人じゃないってこと 遠くから気づかってくれてる人がいたことに気がつきます そして その人たちもやっぱり少しずつ傷付いていることにも気付いて。。。 静かに自分の人生を取り戻して行きます。 大好きなシーンは 桟橋に立って「I love you! Billy boy!」ってケィティが手を振るところ 永遠ってこんな感じかなあ?って思いました あ~、やっぱりケィティになりたい! 続き▽ |
2007,12,09, Sunday
これ、私的に最近の大ヒットです!
なんの予備知識もなく観たのですが、なんかね、いいよ! 70年代のお話なので、そのへんも懐かし感◎です 普遍的な青春胸キュン物、、、かな? 15歳で、あのローリングストーンズ誌のライターになった男の子の ひと夏のお話なんですが 誰にでもある、初めて人を心から大事に思った時の切ない気持ちや 主人公の少年(青年になりつつある、いちばんピュアな時期) の真っ直ぐなあまりに傷付いてしまう想い こんな風に言葉にすると、恥ずかしいけど きっとみんな心の中でおくーの方にしまっちゃってる、「あの頃」のことを スッとすくって取り出して見せてくれてるようなそんな感じのする作品です 一応、実話だと言うことですが お話としてもとても良くできていると思います 特に、キャラクターの設定がみんなすごくよくできてる 大学教授で「NOT DRAG!」と言い続けるママや ウイリアムにライターのノウハウを教えてくれるクリーム誌のやさぐれた、でもロック魂の固まりのおじさん そして、なんといってもペニー・レイン もう、ペニーレインって言う名前だけでも なんだかキュンとしちゃうじゃないですか??? そんな彼女を演っているのはケイト・ハドソンという女優さん、 この人、あの、ゴールデイー・ホーンの娘さんなんですって! かわいいはずだー!!!そのうえ彼女、お母さんにはないすごーい透明感みたいなものがあります 彼女をみるだけでも一見の価値あるかもって思います 主人公の彼がペニー・レインに告白するシーンは なにかこそばゆいような、、、でもいいシーンです 英語では忘れてしまったのですが 「きっときみは覚えてないだろうけど」 「だから、言うけど、愛してる、永遠に」 まあ、実はこの時彼女は睡眠薬の飲み過ぎで死にかけてるわけで あんたそんなこと言ってる場合かい?っていうシーンでもあるんですが まあ、またそんな風においおいって身近に感じれるのも、青春もののいいとこです そして、その次の日のシーン 彼女と彼が池のほとりを散歩してるんですが 彼の肩幅が確実に映画の前半よりおおきくなってるんですよね (ていうか、大きくなってるように見える) ちゃんと愛する人を損なわず見守れる大人の男になってる いいです! きっと、音楽の知識があったらもっと楽しめたんだろうなあ 70年代のミュージックシーンにくわしかったら3倍は楽しめるでしょうね その辺にうとい私でも、なつかしくてうれしくなるような曲が全編を通じて流れます サイモン&ガーファンクル、ザ・フー イエス、ロッド・スチュアート、ディープ・パープル レッド・ツェッペリン、トッド・ラングレン、オールマン・ブラザーズ そしてビーチボーイズ! あーサントラ買おうかなー! 続き▽ |
2007,12,08, Saturday
ラブストーリーがすき!
なんと言われようと大好き! なかでもこの作品はとっておきです ヒュー・グラントかっこいいもの~ ジュリア・ロバーツはそうでもないのですがこれに関しては許しちゃう うまいです 全編を通じていやみなくらいハリウッドスターの顔をしてるんですが 2度目にウィリアムの家を訪ねた日の夕方 彼の足について下手なジョークをとばして、ウィリアムが笑ったときのアナ(ジュリア)の顔って。。。 大好きなひとの笑い声を聞いてうれしくってしかたない女の子の顔なんですよ かわいいったら! 特筆物は脇役の人々です ウィリアムのへんてこな同居人スパイクはいうにおよばず 彼をとりまく人たちみんなのなんて善良でかわいくて、一生懸命いきてること! どのひとをみても、そうそうこんなひと知ってる、って名前揚げられるくらい すごく身近に感じられます (ほんとにねえ、バーニーみたいなひとも ベラみたいなひとも、彼女の旦那様みたいなひともいるのよ わたしのまわり!名前を書きたいくらいです) 一番のお気に入りは、アナのことデミ・ムーアとまちがっちゃうおかまの店員さん He is so cute! イギリスってやっぱりアメリカよりは日本ににてるのかな? 生活感が割と近いように思います 景色もとってもきれい ノッティングヒルの町並みや 二人が忍び込む街角のガーデンなんかもすごくすてきです ラストシーンはもうローマの休日そのまんま、なんですが いいの!ハッピーエンドに乾杯です! |
2007,12,07, Friday
ジョン・アーヴィング原作、ラッセ・ハルストレム監督
もう、黄金のタッグです 主役のホーマー(トビー・マクガイア)の静かな視線が作品全体を流れて 人々を癒していきます 単に青春もの、でもなくて じつは堕胎というむずかしいテーマも扱っているのですが とりあげかたがセンセーショナルではなく 普通に語ってくれているところが好きです ラッセ監督の作品っていつもそうで、政治や宗教や虐げられた人々のこともきちんと描きつつ それがイデオロギーの押しつけになっていないのがいい この作品のなかで語られる堕胎ということも 監督&原作者は肯定も否定もせずに それぞれの女たち(女だけの問題ではないので、もちろん男たち)の状況を 淡々と描いていきます 本当にいつも思うのは 「○○はいけない!」って言うのはすごく簡単で そういう風に言うことで、自分のアイデンティティが確立したように思えるけれど 大切なのはその時その時、その人その人の状況をちゃんと把握したうえで どれだけ自分らしくその人らしい判断ができたか、してあげられたか、ですよね 「おやすみ、メインの王子たち、ニューイングランドの王たち」 すてきな言葉です。 続き▽ |